医者の給料の仕組みとはどうなっているのでしょうか。
医者の仕事は、責任が大きく、業務量も多いです。
医者として働く時には、責任や業務量にあった給料を考えることが重要です。
そこで、医者の給料や給料の仕組みについて、説明します。
医者の給料の仕組みとは?医者の給料はどこから支給される?
医者の給料は、所属する病院や診療所などの医療機関から支給されます。
そのため、医者の給料は、医療機関の収益によって、違いが出てきます。
患者を診療・治療した分の診療報酬が、全て、医者の給料になるわけではありません。
医療機関の収益には、次のようなものがあります。
- 入院、外来収入(診療報酬)
- 室料差額収入
- 文書料収入
- 検診収入
このような医療機関の収益から、経費を引いたお金が、医療機関で働くスタッフの人件費になります。
医者の給料も、人件費の一部として、支給されます。
医者の給料の仕組みとは?医者の給料の内訳
医者の給料は、基本の給料に、各種の手当てがついて支給されます。
【 医者の給料=基本給 + 各種の手当て 】 |
基本給とは、医療機関から支給される基本となる給料のことです。
残業代やボーナスを計算する時には、この基本給から計算されます。
そのため、基本給が高い職場の方が、残業代やボーナスが多く支給されると考えてください。
また、各種の手当てには、次のようなものがあります。
- 地域手当
- 資格(医師免許)手当
- 救急医療医師従事手当
- 分娩取扱手当
- 当直(宿日直)手当
- 超過勤務手当(残業代)
各種の手当ては、月ごと、勤務している病院の地域、所属している診療科などの条件によって変わってきます。
医者の給料の仕組みとは?医者の給料の平均
医者の給料の平均は、2015年7月時点で、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、1,098万円となっています。
時給に換算すると、4,988円です。
医者の給料は、大学病院、民間病院、開業など、働き方や勤務先によって、さまざまです。
例えば、大学病院に勤務し始めた若手医師の給料は、300~600万円、講師以上になると、700万円以上になります。
一方で、民間病院に勤務し始めた若手医師では、600~800万円が、平均的な給料です。
大学病院では、「医者も、教員の1人」として考えられるため、民間病院に比べると、平均的な給料が少なくなっています。
医者の給料の仕組みとは?医者の給料は診療科で変わってくる
医者の給料は、勤務している診療科によっても、変わってきます。
診療科が変わると、医療機関を利用する患者の人数や医者の各種の手当てが、変わってくるからです。
2015年に、(株)メディエルが運営する医師の為のキャリアマガジン「エピロギ」が行った調査では、診療科ごとの医者の給料として、次のような結果が得られました。
順位 | 診療科 | 年収の平均 |
---|---|---|
1位 | 在宅医療 | 1,364万円 |
2位 | 腎臓内科・透析 | 1,329万円 |
3位 | 整形外科・スポーツ医学 | 1,317万円 |
4位 | 精神科 | 1,302万円 |
5位 | 一般内科 | 1,300万円 |
全体的に、高齢者の利用が多い診療科が、年収の平均の上位を占めていることが特徴的です。
医療機関を利用する患者の人数が多い診療科ほど、医者の給料が増えていくと言えるでしょう。
医者の給料の仕組みとは?都市部と地方の医者の給料には差がある
医者の給料は、都市部と地方とで、差があることも。
一般的には、都市部の医者の給料は少なく、地方の医者の方が給料は多くなります。
この差は、診療報酬制度と医者の人件費に関係しています。
都市部では、医療機関の建設の費用が高くなったり、多くの維持費がかかったりしがちです。
しかし、医者が患者から請求できる診療報酬は、全国一律に決められているので、医療機関の建設や維持費用がかかる都市部の方が、人件費に払えるお金が少なくなるのです。
つまり、医療機関の建設や維持費がかからない地方の方が、医者の給料が高くなります。
医者の給料の仕組みとは?医者の給料
医者の給料は、勤務している医療機関から支給されます。
医者の給料は、働く医療機関によっても違いがあったり、診療科ごとでも違ったりします。
また、地域によっても、違いがあることが特徴です。
医者の仕事は、責任が大きく、業務量も多いため、仕事のモチベーションを維持していくにも、それらに見合った給料が重要です。
医者の給料の仕組みや違いを確認して、自分が働く医療機関を選ぶようにしましょう。