小児科医の適性とはどんなものでしょうか。
医師という資格は共通ですが、自分が専門とする診療科を選択しなければなりません。
小児科医になるためにはどんな適性ポイントを重視して選ぶべきなのか？ご紹介していきます。
小児科医の適性|小児科は子どもが対象？子ども好きでなければだめ？
医師になるために学生期間に基礎的な医師に必要とされる医学的知識を勉強します。
その中では、小児に関することから老人に関することまですべてのことが含まれるのです。
では小児科医になることを選択する時、どのような視点で小児科を選択するのでしょうか。
子ども好きでなければだめなのでしょうか。
その答えは、ノーです。
小児科医になる前提として子どもの発達や疾患に興味があるということは重要ですが、子どもを特別好きである必要はありません。
そのため小児科医の適性としては、子ども好きであることよりも小児の疾患に興味があるということが重要です。
小児科医の適性|幅広い年齢層に対応しなければならない
小児科の対象となるのは中学生までといわれますが、実は小さな時から病気を抱えているため、成人になってからも小児科に通院する人は少なくありません。
つまり小児科医が診察する対象は、赤ちゃんから成人までと幅広い年齢層になるのですね。
子どもというのは、年齢に応じて発達段階も違いますし、理解力なども異なります。
そのため治療に積極的に受け入れられる子どももいれば、怖くて拒否を繰り返すという子どももいるのですね。
そのため小児科医は一人一人の年齢や発達段階、理解力などにに合わせた方法を考えながら接する必要があります。
小児科医の適性|子どもの前で演じることが求められる
幅広い年齢層の患者に対応するために小児科の適性として求められるのが、演技力です。
病院という一見子どもが苦手な場所とするところを、恐怖心なく診察室に入ってこれるような雰囲気を作り出すこと。
また一つ一つの動作で子どもの興味を引き付けるようにすることも診療の協力を得るためには必要です。
更に子どもたちと一緒に保護者がついてくることがほとんどなので、子どもたちだけでなく、大人にも理解できるように診療や病気、治療の説明などをする必要があります。
そこではどんなシチュエーションでも臨機応変に対応できる小児科医の経験が重要になるのです。
小児科医の適性|慎重かつ器用さが求められる
生まれたばかりの赤ちゃんは体重が3キロほど。
もしも低出生体重児であれば体重が1キロほどのこともあります。
小児科というのは、対象の月齢や年齢、体重に応じて使用する薬液や量が異なります。
そのため小児科医には幅広い知識が必要と同時に、小児に対する治療の慎重さを求められます。
月齢や体重が小さな赤ちゃんでは、少しの誤差が命取りになることがあるからです。
また体が小さな赤ちゃんに治療を施すときには、指先の器用さも求められます。
採血をする、点滴をする、挿管をするなど一つ一つの処置でも、細かく繊細な動きができるような器用さが必要なのです。
小児科医の適性|人間性が重要
病院に入院、通院をする人というのは、病気により何らかの問題を抱えているから。
病院に患者が来た時には、医師は患者さんの症状や治療結果に注目をしてあまり患者さんの生活を重視しないこともあります。
しかし子どもたちの場合は、治療をする過程で年齢に応じた発達を間近で見ることができます。
また学校に通うなど成長を見守ることができるのが大きな特徴です。
そこで小児科の適性として必要なことは、決して病気や治療に注目をするのではなく、子どもたちの生活や成長に合わせて診察をする視点が必要なのです。
つまり小児科医は、医師としての視点も重要ですが、子どもたちの成長を見守る人間性も重要なのです。
小児科医の適性|センスがあること
医師としてこの人は向いているなあ、この人は向いていないなあと客観的に見えることがあります。
小児科医の場合も同じです。
その差はセンスであるといえるのではないでしょうか。
いくら医師の知識や技術を持ったとしても、センスがなければその診療科に適さないことがあります。
つまり小児科には、子どもを見る、診察する、話をするなどのセンスが求められるのです。