医者の将来性がある科とはどこなんでしょうか。
少子高齢化、人工知能による代替医療など、医者が働く環境や必要とされる環境が、変わってきています。
これから、医者として働いていく時には、どのような分野に将来性があるのか、気になるもの。
そこで、医者の将来性のある診療科や各診療科で働くメリット・デメリットを解説します。
医者の将来性がある科とは?医者の将来性のある科
AERAdot.が、2016年に「MedPeer(医師専用コミュニティサイト)」を通じて、現役医師545人を対象に、医者の将来性のある診療科について、調査を行いました。
調査結果では、将来性のある診療科に、内科、整形外科、老齢医療という回答が多く挙げられていました。
少子高齢の社会で、今後も、高齢の患者が増えていくと言われています。
内科、整形外科、老齢医療ともに、高齢の患者からの需要が高い診療科です。
将来的にも、ますます、医者が必要とされる診療科目と言えるでしょう。
また、内科、整形外科、老齢医療は、他の診療科に比べると、救急の対応や当直勤務が少ないです。
そのため、仕事も、プライベートも充実させながら、長く働きやすい分野と言えます。
次の項目からは、内科、整形外科、老齢医療で働くメリット・デメリットを説明していきます。
医者の将来性がある科とは?内科
メリット
内科は、患者からの需要が多いです。
日本人の場合、「調子が悪いと、とりあえず内科」と考える傾向あります。
そのため、医者の人数も多く、将来的に、開業もしやすいです。
また、医業の世界では、新薬が次々の研究・開発されています。
これまで、外科的な治療が必要だった病気も、薬で治療ができるケースも増える可能性が高いです。
デメリット
一方で、現在、内科医が行っている診断は、「人工知能」に取って代わる可能性が指摘されています。
「症状と検査データがわかれば、人工知能が診断してくれる」
そういった時代がくると、内科医の需要が、少なくなってくるかもしれません。
医者の将来性がある科とは?整形外科
メリット
高齢の患者が増えると、転倒したり、骨粗鬆症になったりして、骨折をする人が増えていきます。
最近では、高齢者のロコモティブシンドローム(運動器の障害のために、移動機能の低下をきたした状態)が問題視されています。
今後も、高齢化が進む日本では、整形外科医の需要が、高くなっていくと言えるでしょう。
デメリット
整形外科医のデメリットは、仕事が忙しいことです。
整形外科医は、日常的に患者の手術で忙しく、手術が終わると病棟をまわったり書類業務をしたりと大忙しです。
勤務する医療機関によって違いがありますが、働く場所によっては、仕事の忙しさで、プライベートの時間が、削られていく可能性があります。
医者の将来性がある科とは?老齢医療
メリット
高齢の患者が多い分野は、今後も、医者の需要が高いです。
認知症の患者も増えているので、精神科や心療内科の需要も増えています。
また、在宅医療やリハビリテーション医療は、国の政策として、進めている分野でもあるため、将来的にも、医者として活躍できる場が多いと考えられます。
デメリット
医者が老齢医療の分野で働くデメリットは、「医者としてのやりがい」を感じられるかどうかです。
他の分野に比べると、老齢医療では、専門的な検査・治療行為よりも、基本的な診察や人がらが重要です。
老齢医療では、高齢の患者の健康状態を確認したり、コミュケーションをとったりすることが、必要です。
医者の将来性がある科とは?将来的に厳しい診療科
将来的に、働くことが厳しくなる診療科には、産婦人科、小児科、外科が挙げられます。
少子化により、産婦人科、小児科を利用する子どもの数が減っています。
また、子どもの診察・治療には、時間がかかることが多いため、病院や診療所としても、採算がとりにくいです。
外科は、以前までは、医者に人気のある診療科でした。
しかし、現在では、外科を志望する医者が少なくなっています。
理由は、高い技術を磨いても、給料が低かったり、地方の外科には患者が少なかったりするためです。
以上のようなことから、産婦人科、小児科、外科は、将来的に、医者が働くことが厳しいと考えられています。
医者の将来性がある科とは?将来を見すえて働いていく
医者の将来性がある診療科には、内科、整形外科、老人医療が挙げられています。
医者も働く時には、職種や専門分野の将来性と、自分のプライベートの時間を考えていくことが重要です。
医業には、色々な診療科がありますが、それぞれの診療科には、働いた時のメリット・デメリットがあります。
自分の将来を見すえながら、働く分野や職場を選んでいくようにしましょう。