産科医のやりがいは、なんといっても生命の誕生にかかわることができるといった点ではないでしょうか。
子孫を増やすということは私たちの本能であり、生理的なことであることには違いありません。
しかし現在の社会で自分一人の力で赤ちゃんを産むことはできないのですね。
妊娠中から出産という大きな転機まで寄り添い、そして赤ちゃんを取り上げる、それが産科医にやりがいといえます。
産科医のやりがいは命を考えさせられること
生まれたらその子に命があるわけではありません。
お腹の中に宿った時から命は既に誕生しているのです。
それが徐々にお腹のなかで成長し、出産の時期を迎えるのです。
出産というのは、病気ではありません。
そのためみんな妊娠したら無事に生まれるのでは?元気な赤ちゃんに会うことができると思いがちです。
しかしながら、すべての赤ちゃんが無事に出産を迎えるわけではありません。
また妊娠中にはわからなかった障害を抱えてくる赤ちゃんだっているのですね。
産科医というのはそんな赤ちゃんの命に向き合っているのですね。
その命というものに真摯に向き合うことができるのが産科医のやりがいともいえます。
男性は出産をすることができないだからこそ産科医はやりがいがある
男性は妊娠・出産することができません。
それは女性に与えられた特権ともいえますね。
しかし産科医には男性もなることができます。
どうして男性が産科医になろうと思うのか?その一つの理由に、自分にはどうやっても出来ない分野だから。
また自分には体験できない分野だからより追求したいと思う医師が少なくありません。
出産という特殊な分野だからこそ男性医師は、より強い興味を持ちます。
そして自分にはないものを持つ女性を相手にするからこそ、医師としてより客観的に、そして時には寄り添い励まし、また冷静にも分析することができます。
産科医のやりがいはチーム医療
産科医のやりがいはチーム医療が重要だからという医師は少なくありません。
妊娠中にもしも胎児に何らかの異常があれば?出産後を考慮して小児科との連携をとることも重要です。
また妊娠をきっかけに女性を取り巻く家族環境が大きく変わることもあります。
妊娠中も安心して過ごすためには、ケースワーカーや保健師といった医療従事者とのかかわりも重要です。
妊娠から出産まで無事に経過する女性が多いなか、何らかのトラブルでさまざまな医療従事者の関与が重要となることも少なくないのです。
その時には一つのチームとして情報交換、そして連携をとる必要があるのでチーム医療の役割が重要なのです。
産科医は開業することができるからやりがいがある
医師の1つの目標として、自分のクリニックを作りたい、開業したいという人も少なくありません。
出産にかかわる技術を持つ産科医は、その中でも開業しやすい診療科ともいえます。
少子化が進んでいる、また産科がどんどん減っているという現状から、産科の需要は大きいです。
ただ出産は必ずしも安全であるとは限らないし、小児科や大きな病院の産科とも連携を取りながらクリニックや医院を立ち上げることが重要です。
自分で開業をすれば、それだけ自分の収入や実績に反映されます。
責任は重たいですが、産科医は地域に根差した治療を展開できるので大きなやりがいにつながるのです。
どんな人が産科医に向いている?そのやりがいは?
ここまで産科医の特徴ややりがいについてみてきました。
ではどのような人が産科に向いているのでしょうか。
一つは探究心の強い人です。
妊娠や出産というのは、人ぞれぞれの経過があるし、二つとして同じものはありません。
そのためどんなケースにでも対応できるよう、いつも探究心を持って取り組んでいける人が向いています。
また人の話をよく聞く、思いやりを持って接することができる人も向いています。
妊娠中から特別な問題を抱えていなくても、不安を感じる妊婦はたくさんいます。
本当は医師にいろいろな話を聞きたいと思っているのですね。
そんな何でも聞きやすい、そして聞いてくれる医師を求めているのです。
産科医のやりがいは無限大
ここまで産科医のやりがいについてみてきましたが、いかがでしたか?産科医はどんどん症例にあたることにより、その知識と経験を身に着けることができます。
また産科医は経験を積んでいけば、開業もできる可能性も大きいのです。
つまり自分が頑張れば、無限大の可能性が秘められているということなのです。
それが産科医の大きなやりがいにつながります。