医者の資格にはどのような種類があり、取得するためにはどうすればいいのでのでしょうか?医者の資格といえば医師免許が思い浮かびますが、医師免許とは別の資格も存在します。
医師として働くだけならば医師免許があれば十分ですが、さらなるステップアップには資格が大きな意味をもちます。
そこで今回は、医者の資格の種類について紹介をしています。
医者の資格の種類|医師免許以外の資格
医者に与えられる資格には医師免許の他に「学会認定専門医」という資格があります。
学会認定専門医とは各分野において高度な知識や経験、技量を持つことを認定する資格です。
学会認定専門医の資格は各医歯学系学会が認定、付与します。
医師は55、歯科医師は5の分野においてそれぞれ資格があり、各資格は厚生労働省により認められた公的なものです。
学会認定専門医は各学会によって認められる資格でありそれぞれ認定基準は異なります。
学会登録後に認定教育施設で行われる一定年数の研修を受けた上で規定の単位を取得し試験に合格すると資格が与えられる仕組みは共通していますが、研修期間や試験内容などは各学会が独自に基準を設けています。
医者の資格の種類|認定医
医歯学学会に所属したすべての医師は学会登録医となります。
学会登録医の中で所定の研修プログラムと試験を通過し知識、技量、経験が十分なレベルであると認められた医師に対して与えられる資格が「認定医」です。
認定医は各分野における専門家資格です。
研修や筆記試験以外に実務経験や実技試験を条件にする学会も多く、実践的な活動がなければ認定医になることはできません。
学会によって認定医資格の有効期限が異なります。
一度取得すれば継続的に資格を認める学会もありますが、スキルレベルをチェックするために認定医資格に期限を設けて一定年での更新を義務付ける学会もあります。
医者の資格の種類|専門医
認定の中でさらに高度な知識、技量、経験を持つ医師である認定する資格が「専門医」です。
専門医はその名の通り各分野におけるスペシャリストであることを証明する資格です。
認定医よりもさらに高度な専門研修や実習を受けた上で試験に合格した医師だけが取得出来る資格であり、専門医の資格を取得してる開業医は広告にその事実を掲載することが認められています。
専門医は各分野の中でも細かく部位ごとに資格が細分化されています。
例えば内科の中では消化器、腎臓、肝臓など臓器ごとに資格が区別され、より専門的で高度な知識が要求されています。
診療科以外にも漢方やレーザーなど特殊な分野の専門医も存在します。
医者の資格の種類|指導医
学会認定専門医資格の中で最も上に位置する資格が「指導医」です。
指導医は認定医や専門医などを指導できる立場にあることを示す資格で、新たな医師人材を育成できる高度な知識と経験を有する医師のみに与えられます。
指導医は新たな医師を育てるのに重要な役割を果たしますが、その性質から資格を取得するのは簡単ではありません。
実践的な技術や高度な医療知識だけでなく研究業績や指導の現場における実績など医師として幅広い見識と人間的な素養が求められる資格です。
指導医になるには前提として専門医資格を取得していることが条件であり、かつ一定数の診療経験・手術経験など実務経験が求められます。
学会によって異なりますが資格申請において指導医の推薦が必要になることもあります。
医者の資格の種類|資格を取得するために
認定医、専門医、指導医それぞれ基準は異なりますが基本として指定施設での実務や研修、公聴会や学会への出席、筆記試験や実務試験などが資格を取得する条件です。
学会認定は各学会により認定基準が定められるので分野により推薦状が必要だったり研究論文の提出が求められたりすることもあります。
学会認定医になるには確かな知識と技量に加えて経験が必要なため、専門的に手がけている分野以外の認定資格を取得するのは簡単ではありません。
学会に加盟して登録医になるのは医師であればだれでも可能ですが、認定医として資格を取得するつもりなら本格的に診療を手がけ知識と技術を身につける必要があります。
医者の資格の種類|信頼の証
認定医や専門医、指導医などの資格は信頼できる医者であることを証明するものです。
資格を取得したらいいというものではなく資格にふさわしい医者であるためにたゆまぬ努力を続けなくてはいけません。
医者としてステップアップをめざすなら高度な資格の取得はとても有意義な目標です。
実務だけでなく最新知識を勉強することも忘れずに資格取得を目指してください。