医師が非常勤で働くことに対して、なぜ年収が高いのにも関わらず常勤病院以外にも複数掛け持ちするのか疑問に思うことが多いでしょう。
しかし、医師の勤務形態は会社員とは異なる独特の事情があり、狭い世界だからこそのしがらみも原因の1つです。
では、一体なぜ医師が非常勤勤務するのでしょうか。
医師が非常勤でなぜ働くのかという理由は複数ある
医師がなぜ非常勤で働くのかという理由には、単純に収入を伸ばしたいからというだけでは無いことを知っておく必要があります。
なぜなら、常勤医師としての勤務医には医局の存在が大きく、医局の指示により応援要員として駆り出されることがあるからです。
また、将来の開業に備えて専門医としての診療科目を増やすために、敢えて別の診療科目の非常勤として働き最新の医療技術を学ぼうとしている医師も少なくありません。
1つの病院だけの収入では生活を維持出来ないと考えている新人医師を除いて、現役の医師が非常勤で働く理由は複数あります。
医師の非常勤ほどなぜ意識が高いのか
常勤医師の給与よりも非常勤医師の給与が日当計算では高くなることがよく知られています。
なぜ医師が非常勤として別の病院で働くのかという理由の中に、高報酬のアルバイトが出来る点を挙げる医師もいるわけです。
しかし、中には報酬の額に拠らずに専門医以外の診療科目を学ぶためという高い志の中で、非常勤医師として働くことを選んでいる人もいます。
研修医を終えて一人前の医師にすぐになれるわけではなく、専門医のライセンス取得がまだ1つの医師ほど2つ目の専門医ライセンス取得を目指しているわけです。
目標があるからこそ、非常勤医師は常勤医よりも意識が高い人が含まれていると考えられます。
医師特有の慣習が非常勤がなぜ多いかという理由に繋がる
医師がなぜ非常勤として外部の病院で働くのかという理由は、開業医の勤務スタイルを見れば良く分かります。
開業医は日曜日と特定の平日1日を休みにしていて、土曜日は半日だけ診療を行っている診療所が多いです。
実質的に週4日半という勤務体系だからこそ、休みが多いと考えがちです。
しかし、実際には平日の1日は出身大学病院または医師の研修に出掛けていることが多くなっています。
元々医師は週1日の休みという慣習があり、常勤医として週4日または5日勤務して残りの週1日または2日は別の病院へ非常勤医師として勤務する方法が行われてきました。
いざという時に医師同士がサポートに回れるようにという理由もあります。
医師が非常勤をなぜするのか得られるメリットを知ろう
医師が非常勤で別の病院にて働く内容を確認すると、なぜ敢えてアルバイトをしているのか個人的な理由が見えてきます。
医局の指示により非常勤医師としてアルバイトする場合には、欠員が出た時にすぐに医局指示にて常勤医として赴任出来る素地作りという側面があるわけです。
一方、専門医ライセンスを増やしたいために常勤医とは異なる診療科目にてアルバイトする医師もいます。
医師免許は、特定の診療科目のみしか診察出来ないわけではなく、全ての診療科目について医師免許が与えられているので本来はどの内容でも診察可能です。
次の移籍先探しだけでなく、医師としての知識を広めることが出来るメリットが非常勤にはあります。
医師は非常勤を繰り返すとなぜ抜けられなくなるのか
医師が非常勤として勤務を繰り返すとなぜ抜けられなくなるのかという理由は、医師という狭い専門職業人の中で濃いコミュニティーに入り込むことが考えられます。
系列病院には医局の力が働いているので、一度医局との関係が悪くなると地方の病院に飛ばされるか、開業しても二次診療の対応先として受け入れてもらえなくなる可能性があるわけです。
そこで、非常勤医師としての勤務を複数の病院で行ううちに、医局の影響を受けずに働ける病院を確保する狙いがあります。
非常勤医師として働き始めると、常勤医師よりも報酬単価が高く、最終的に非常勤医師として複数病院を掛け持ちした方が収入が高くなってしまうことさえ珍しくないわけです。
目的意識を持って医師が非常勤をすればなぜと自問することは無くなる
医師が非常勤で働き始めると、報酬の良さからなぜ非常勤医師として働いているのか見失うことがあります。
目的意識を持って非常勤医師として働かない限りは、当初とは異なる目的としてお金のために働くだけの医師となってしまいがちです。
人脈作りや他の診療科目に対する知識を吸収するためといった具体的な目的を持つことが、非常勤医師として働いても自問自答を繰り返さない秘訣です。