リハビリ医師になるには、どうすればいいのかについて解説します。
リハビリテーション科は、病気や事故などで負った障害を回復させるという治療や診療を行います。
そのリハビリの分野の専門医の事をリハビリテーション科専門医と言います。
リハビリテーション科専門医の認定を行なっているのは、公益社団法人日本リハビリテーション医学会です。
リハビリテーション科専門医の取得方法や概要を簡単に分かりやすく解説したいと思います。
リハビリ医師になるにはリハビリテーション科専門医を目指そう
リハビリテーション科専門医は、日本リハビリテーション医学会が認定する専門医制度です。
その役割はとても重要で、運動障害、認知障害等を総合的な側面から治療を行う専門家です。
業務はとても幅広く、診断や治療はもとより、リハビリのゴールを設定したり、様々な療法を駆使して、患者のリスク管理や他チームとの連携をマネジメントしたりもします。
診療を行う疾患や障害も非常に幅広い分野への対応が要求されます。
例を挙げると、脳卒中、外傷性脳障害、外傷性脳損傷、骨関節疾患、脊髄損傷、関節リウマチ、切断、呼吸器疾患、神経・筋疾患、、小児疾患、心疾患、癌などの知識が求められます。
認定を下ろす日本リハビリテーション医学会は、専門医資格認定団体として厚生労働省より認可を受けています。
リハビリ医師になるにはどうやったらなれるのか?
リハビリテーション科専門医になる為には、リハビリテーション科専門医認定試験を受験します。
そして試験を合格し、日本リハビリテーション医学会から認定される事が必要です。
但し、誰でもこの試験を受ける事が出来るわけではありません。
この試験を受ける為には、書類審査を受ける必要があります。
書類審査に通過して初めて試験に進む事ができるのです。
試験は筆記試験と口頭試験があります。
この試験に合格すれば、リハビリテーション科専門医認になる事ができます。
当然書類審査に通る為の条件も決まっています。
まず、書類審査を通過する為の申請要件を見てみましょう。
リハビリ医師になるにはまず申請要件を知ろう
医師免許取得後5年以上経過している事。
日本リハビリテーション医学会に加入して3年以上が経過している事。
日本リハビリテーション医学会の研修施設において3年以上の研修を行っている事。
日本リハビリテーション医学会の主演者の学会抄録2篇を有している事。
自分の担当したリハビリテーション医療の症例の報告を30以上提出する事。
自分がリハビリテーション医療を担当した経験症例リストを100以上提出する事。
以上の要件を満たした段階で、日本リハビリテーション医学会事務局に専門医認定審査の請求を行います。
したがって、リハビリテーション科専門医になる為には、最低限上記の要件を満たしている必要があります。
要件を満たしていれば、書類審査を受ける事が出来ます。
リハビリ医師になるには書類審査を突破する必要があります
簡単な流れを先に説明しますと、日本リハビリテーション医学会の事務局に審査をして下さいとう請求を行います。
そうすると事務局より提出書類の案内や、所定の用紙が届きますので、その内容に添って必要書類を提出します。
審査の請求は学会のホームページから申請を行います。
申請を行うと事務局からメールが届きますので、そのメールに記載されている口座に1500円振込みます。
振込が確認されると、学会から案内が届きますので後はその手順に従って下さい。
書類審査を経て、日本リハビリテーション医学会より受験資格があると判断されると、いよいよ試験に進む事ができます。
リハビリ医師になるには筆記試験と口頭試験クリアが必須
受験料は50000円です。
この金額には書類審査料と受験料が込みになっています。
合格した後、協会への登録料として20000円が必要となります。
試験は筆記試験を行なった後に口頭試験が行われます。
筆記試験と口頭試験は別の日に行われます。
筆記試験は多肢選択問題の150問となっています。
リハビリテーション医学・医療テキストや過去問題からも出題されます。
口頭試験は分野A、分野Bと2分野に別れていて、分野Aは、 循環器、脳卒中、脳性麻痺、筋疾患、神経、呼吸器、などから出題、分野Bは、関節リウマチなどの骨関節症、切断、脊髄損傷、悪性腫瘍や熱傷、脊髄損傷、などから出題となっています。
リハビリ医師になるには幅広い知識とスキルが必要だが
リハビリ医師は非常に幅広い知識と技能が必要である事を理解いただけたと思います。
リハビリテーション科専門医のニーズは年々高まっていますが、今は数が足りていないのが現状です。
実はこのリハビリテーション分野の医師が最も医師不足に陥っているとも言われています。
更に今後も、健康に長生きするというニーズは拡大していくと言われています。
リハビリ科の医師のメリットは、様々な患者を診る事ができ経験を積む事ができる。
また、リハビリを通じて患者の人生を前向きにする事も出来る非常にやりがいがある仕事なのです。