整形外科医の難易度というのは、実はかなり高いものだということ、あまり知られてはいないようです。
実際病院の外来などの整形外科には、あまり重篤な患者さんの姿は、そう見られない感じですね。
お年寄りが多い科、という感は否めません。
整形外科医の難易度は誤解されやすい
整形外科医というものは、腰痛の人に薬を出したり話を聞く、程度のものに見えるかもしれません。
実際病院の待合などには、お年寄りの姿も多く、場合によっては町内のお年寄りの集合場所、などとも言われてしまうのです。
そんなお年寄りの相手をする整形外科医なので、それほど仕事の難易度自体は高くないだろうと、誤解されてしまうのです。
湿布と鎮痛剤を処方するのが仕事ではないかと、陰口をきかれることも無いではありません。
しかし整形外科医、実は非常に高度な技術を要求される仕事なのです。
普通の外科医とはまた違った、難易度の高さです。
整形外科医の難易度と普通の外科医の難易度
そもそも、外科と整形外科とどう違うのでしょうか。
ちなみに美容整形と整形外科は、全く違ったものですが、外科と整形外科はどう違ってくるのでしょうか。
これに関しては区別がはっきりしています。
内臓に係る手術が、普通の外科の対象になります。
整形外科の場合、骨折などの内蔵以外の手術を行うことになります。
ちなみに、自動車事故などでどちらにも傷がある場合どうなるのかを訊ねたところ、重症な方からという答えが返ってきました。
外科の難易度は内臓なので命に関わっているから高い、と言われるのはこういったところからですね。
では整形外科の難易度は命にかかわらないから低いか
整形外科の場合、内蔵にかかわらない傷や疾患の手当て手術を行うので、外科よりも難易度は低いのでは、と思われがちです。
しかし勿論、一見単純に見える骨折でも、ここから感染症に発展することもないではありません。
最初の整形外科医の判断が、患者の命にかかわることもあるのです。
そういった意味でも、整形外科医の目がしっかりとしていないと、結果患者の容態に大きく影響してくることになります。
初見からして判断をあやまることが出来ないと言うのは、整形外科医の難易度の高さを上げています。
骨折した骨を継げば終わり、などという簡単なものではないのです。
整形外科医の難易度はこんな手術にも
整形外科医の手術の代表としては、骨折がよく挙げられますが、他にも様々な手術を執り行っています。
中でも難易度が高いのが、背骨に関する手術です。
椎間板ヘルニアや、脊柱菅狭窄症、すべり症などですね。
背骨に関する手術ですので、脊柱にある神経を傷つけないように行う必要があります。
特にヘルニアの場合、手術中神経に直接触れることもあるので、高難易度の手術と言えます。
この脊柱にある神経群は、身体を動かすには必須であり、傷つけば身体が不自由になることもあるのです。
身体を回復させようとしての手術が、一歩間違えば逆に身体に悪易経を及ぼしてしまうことになるのです。
整形外科医が難易度が高くても頑張るのは
実はかなり難易度の高い整形外科医です。
しかも、腰痛相談などの外来も多く、忙しい科の代名詞ともなっています。
もっと楽ができる専門もあるのに、でもこの整形外科の医師であり続けることを選んだ医師たちは、どういった気持ちで連日走り回っているのでしょうか。
これに関しては、医師たちに特に頑張れる力を与えるのは、患者の回復だそうです。
勿論他の科でも同じことですが、整形外科の場合は特に、歩けなかった患者が歩けるようになって笑顔になった、動かなかった腕が動くようになって喜ぶ、そういった姿を見るのが何より嬉しいのだそうです。
整形外科医の難易度の高さはもっと認知されたい
実際、整形外科にお世話にならないと、整形外科医の難易度の高さというのはわからないものです。
また凄まじい忙しさ、外来に簡単な手当て手術まで、全てこなす姿はパワフルを通り越して凄まじくさえあります。
難易度が高い割に、世間にはそうと認知されない整形外科医、普段はあまり関わりのない整形外科ですが、我々の健康を守ってくれていること、もっと認知されて欲しいところですね。