薬剤師のブランクを埋める勉強本を紹介します。
現在薬剤師の仕事を休職している方の中には復職に向けて、ブランクを埋めるために本を使って勉強を行っている方も多いのではないでしょうか。
薬剤師という仕事は、様々な知識を必要とし日々進化を続ける薬に対して対応をしていかなければならないため、ブランクを埋めるためには現代に合わせた本で勉強を行う必要があります。
そこで今回は、薬剤師として復職するためにおすすめの勉強本の紹介や復職する際に注意しなければならない点などを中心に、薬剤師のブランクを埋める勉強について解説していきます。
薬剤師のブランクを埋める勉強本|おすすめの勉強本 その1
まずは薬剤師の復職に向けて実際に評価の高い勉強本や評価の高い物から紹介していきます。
1つ目のおすすめ勉強本は「今日の治療薬」シリーズです。
この本は医療従事者や医学生であれば1度は必ず見た事があるとまで言われる、南江堂から出版されている薬物療法本で発刊から40年以上が経った現在でも毎年新刊が発売されるベストセラーの勉強本です。
薬剤師の他にも医師や看護師、医学生など幅広い層から絶大な人気を誇る本となっており、非医療従事者からも内容が分かり易いと評価の高い薬学本です。
最新版ではジェネリック医薬品の薬価幅や妊婦への安全情報も追加されており、新薬や廃盤となった薬品についても説明が行われています。
専門書よりかみ砕いた解説が行われているため、復職に向けての頭ならしにピッタリの勉強本です。
毎年、改訂が行われているためブランクの年数に応じ過去に遡り本を選べる事も魅力の一つと言え、休職中でもこの本を読んでいるだけでブランクの穴を埋められるほど濃い内容となっています。
薬剤師のブランクを埋める勉強本|おすすめの勉強本 その2
2つ目のおすすめ勉強本は「ナースのためのくすり辞典」シリーズです。
この本は正しい投薬方法や副作用に関する項目、患者さんへできるだけ分かり易く薬の説明を行える術が記述された勉強本です。
薬剤師という仕事は医師などから発注される薬を処方箋通り揃えるだけではありません。
患者さんの体質やその他の薬との関係までも考慮しなければならず、薬剤師の判断で薬を変更するなど新薬に対しても正しい知識が必要とされますが、この本はそれらを分かり易い表現や図解で解説している本となっています。
タイトルには「ナースのための-」という名前が付いていますが、医学生や薬剤師でも理解しやすい内容となっており、実際に薬剤師としてブランクがある方からの評価が高い薬学勉強本でもあります。
こちらも毎年の様に年度改訂版が発売されているため、ブランクの期間や制度変更の時期に応じてシリーズを選ぶ事が可能な勉強本となっています。
薬剤師のブランクを埋める勉強本|おすすめの勉強本 その3
3つ目のおすすめ勉強本は「薬がみえる」シリーズです。
この本は各科目別の勉強が行える「病気がみえるシリーズ」や「クエスチョン・バンク」などを発行している医療情報科学研究所から出版されている薬学に特化した勉強本です。
薬理だけではなく、病状と薬物による治療を繋ぎ合わせて薬学を学ぶ事ができ、文章で薬学を覚えるのでは無くイラストや図解を中心に見て覚えると言う事がコンセプトになっている勉強本でもあります。
薬剤師の仕事へ復職するにあたって、最初の壁となるのはブランク期間に新たに出た膨大なデータの収集や新薬の応用技術を調べる事ですが、この本は疾患ごとの薬物治療方法や目的などが詳細に明記されており、薬剤師をはじめ医学生や現役看護師も薬学を学び直す事のできる内容となっています。
現役の医師や各専門技師からの評価も高く、薬学の教科書的な存在でもある勉強本です。
薬剤師のブランクを埋める勉強本|復職する際には保険調剤の手引きを確認する事
現在休職中の薬剤師が復職する場合には、幾つかの注意点があり本だけの勉強では補えない部分が存在します。
特に保険調剤の手引きを確認すると言う事は、復職に向けた勉強と同じくらい大切な事だと言われており、こちらの内容も復職に合わせて覚えなければなりません。
保険調剤の手引きというのは、各都道府県の薬剤師会が発行を行う調剤に対しての規則が記載されたものであり、この規則に基づいて保険の請求が行われる仕組みとなっています。
大まかな規則は各都道府県とも共通した内容となっていますが、中には自治体特有の規則が存在する場合や内容が一部変更されているものもあるため、復職にあたっては最低限内容を把握しておく必要があるのです。
また、会計時や患者からの問い合わせなどにも保険調剤の手引きは関連してくるため、復職前に各自治体の手引きを忘れずに確認しておくと良いでしょう。
薬剤師のブランクを埋める勉強本|保険制度や法改正の確認も行う
薬剤師として復職をした場合、最初の難関となるのが保険制度や法改正によって指針が変わった事を患者へ説明しなければならない事です。
特に調剤報酬や薬そのものの価格改定は約2年に1度のペースで行われるなど頻繁に改定されるため、ブランクの長い薬剤師にとっては覚える事が多く大変な作業となりますが、患者への説明は不可欠なものとなっていますので最低限要点となる部分だけでも覚えておく必要があります。
また、昨今ではジェネリック医薬品の推進が行われているため、薬品名の変更や保険制度自体が複雑化されている事もあり不用意な対応や患者への説明不足が原因となり、信用を失ってしまう事態にもなりかねないため、最新の保険制度や法律の知識を身につけておかなければならない事も注意点として挙げられます。
一部の調剤薬局では本格的な復職を行う前に、研修や実務実習を行っている所もありますので、不安な方はこれらの制度を利用すると良いでしょう。
薬剤師のブランクを埋める勉強本|まとめ
今回は、薬剤師として復職するためにおすすめの勉強本の紹介や復職する際に注意しなければならない点などを中心に、薬剤師のブランクを埋める勉強について解説してきましたが、勉強本は現代の薬学に応じた医師や看護師なども利用している分かり易いものが人気の様です。
復職に向けた勉強は準備体操でもあるため、自分に合った本を選ぶ事がポイントとなります。
保険制度の変更や法改正などは勉強本とは別に覚えなければならないため注意が必要ですが、研修制度などを上手く活用する事で効率良くブランクを埋める事が可能ですので積極的に参加すると良いでしょう。