看護師の過労の症状とは

看護師 過労 症状

看護師の過労の症状、ご存知ですか?

現在、看護師の仕事を行っている、或いは家族が看護師の仕事を行っているが、あまりにも過酷な労働環境のために過労を心配している方も多いのではないでしょうか。

昨今では、高齢化や高齢患者が増えているため、看護師の中でも極度な超過勤務を余儀なくされ20代という若さで過労死してしまうケースも珍しくないのが原状です。

そこで今回は、看護師の過労についての症状や過労状態になっているのではと気付いた場合のサポートなどを中心に、看護師の過労について解説していきます。

看護師の過労と症状|看護師と過労の関係

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日本では毎年200人以上もの人が過労を原因として亡くなっていますが、その中でも看護師などの医療従事者に於ける過労死はワースト5に入る職業と言われています。

看護師という職業は、昼夜を問わず仕事を行わなければならない職業です。

毎日の様に患者の死や病気などと向き合い精神的な疲労が非常に多い職業でもあり、それに加えて不規則な勤務時間や急患対応などによる超過勤務が原因となり過労を招くケースが増えているのです。

また、夜勤や過度の超過勤務から体調を崩し離職する看護師も多く、現場に必要な最低限の人数を確保出来ないなど看護師の手が足りず、やむなく超過勤務になってしまうなどの悪循環が原因となり過労に陥る場合もあります。

さらに、休日にも関わらず半ば強制的に院内研修などの時間外勤務に参加しなければならないなど、過酷なスケジュールが看護師の過労に繋がっているとも言われています。

看護師の過労と症状|軽度の過労症状

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看護師という職業は様々な仕事の中でも過労状態に陥りやすい職業の1つですが、過労の初期症状にはどの様なものがあるのでしょうか。

過労は大きく分けて精神的疲労と肉体的疲労の2種類に分類され、疲労が蓄積される事によって症状が重くなっていきます。

過労の初期の症状として代表的なのは精神的疲労が原因となる自律神経失調症です。

この自律神経失調症は、体の様々な器官をコントロールする自律神経がストレスや生活リズムの狂いなどによってコントロールできない状況に陥り、心や体に様々な悪影響が起きる病気です。

特に寝付きが悪い場合や十分な睡眠時間を取っているのにも関わらず眠気が治まらないなどの症状がある場合には、過労によって自律神経失調症を発症している場合があります。

また、お風呂に入ろうと扉を開けたらトイレの扉だったなど自分の意図したことと異なる行為が頻発する場合にも、過労やストレスなどが原因の自律神経失調症を発症している場合があるため、専門医の診察を受ける必要があります。

看護師の過労と症状|中度の過労症状

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過労の症状は精神的な疲労などから発症する自律神経失調症など、心身に様々な悪影響がおこり治療を怠ると症状が徐々に悪化していきます。

では、中度の過労状態になった場合はどの様な症状が出るのでしょうか。

これは個人差や疲労の蓄積具合に因って症状が異なるため、一概には言えないことですが起床時に疲労感を感じる場合や、目眩・立ちくらみが頻繁に起こる場合などは、過労の症状が悪化している可能性があります。

その他にも幻聴や幻覚、手足などの痺れを伴う神経症状が発症する場合もあり、気持ち的にも無気力に陥る場合があります。

また、一番気を付けなければならないのが「ワーカーズハイ」という現象です。

あまり聞き慣れない言葉ではありますが、スポーツ選手などが競技中に陥る事のあるランナーズハイという状態に似た症状で、アドレナリンの過剰分泌によって心身の疲労感を感じることができず、体を休めることができなくなってしまうなど危険な症状が出る場合があります。

看護師の過労と症状|重度の過労症状

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過労による軽度な初期症状や中度の症状は、自覚症状があるものが比較的に多く早期に治療を行う事で回復を早める事ができます。

しかし、ワーカーズハイ状態など過労の症状が徐々に悪化していくと自覚症状が無くなっていくと言う特徴があり、気付いたときには重大な疾病を患っている事もあるため注意が必要です。

特に肉体的な疲労が過度に蓄積されている場合には、血圧が上がり脳溢血やくも膜下出血などを起こしやすい状態となり、血液の濃度が濃くなることによって引き起こされる心筋梗塞や脳梗塞などの致命的な疾病を発病する可能性が高くなります。

また、精神的な疲労が過度に蓄積されている場合には無気力状態などが続き鬱病を発症する可能性も非常に高く最悪の場合、自ら命を絶つと言う状況に追い込まれる事もあるため周囲のサポートが不可欠な状態に陥ることがあります。

看護師の過労と症状|過度の過労に対してどう対処すべきか?

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看護職は日々、患者の死や病気と向き合わなければならず過労に陥りやすい職業の1つと言われています。

看護師が過度の過労を避けるためにはどう対処したら良いのでしょうか。

効果的な対策は幾つかありますが、一番の特効薬と言えるのは心身共に休める時間を作ると言う事です。

過労は肉体的な疲労や精神的な疲労が蓄積される事によって症状が出てくるため、体を休ませると言う事はとても大切な行為です。

そのため、可能な限り有給を使うなどしてオフの時間を作る事が過労に対しての有効的な対策となります。

職場のシフトに影響があるからと言っても過労で体調を崩してしまったら、元も子もありませんので可能な限り休みを取る努力を心がけると良いでしょう。

また、過労の対策は看護師さん一人で行えるものではありません。

悩みを家族や友人に打ち明けることや、家事などの負担を家族に分担してもらうなど肉体と精神のケアも必要となってくるため、心身共に辛いと感じた場合には周囲へのサポートを呼びかけることも、過度な過労を避けるためには大切な事と言えます。

家族の中に看護師として働いている方がいる場合には、家の中ではリラックス出来る様な空間を作り少しでも家事などの負担を減らしてあげられるような生活環境を整えることも過労を防ぐ意味で大切な事となるため家族のサポートも不可欠と言えます。

看護師の過労と症状|まとめ

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今回は、看護師の過労についての症状や過労状態になっているのではと気付いた場合のサポートなどを中心に看護師の過労について解説していきました。

看護師不足時間外勤務による院内研修など、勤務する病院によっては過度の過労状態に陥りやすい環境になっている事が分かると思います。

重度の過労症状は、重大疾患や精神病など命の危険を伴うことがあるため極力休暇などを取り心身共にリフレッシュを行う事が大切となります。

そして、家族や周囲のサポートも過労を防ぐという意味で大切な事となります。

また、看護師という職業は再就職率が高い職業でもあるため、自分の体を大切にすると言う観点からも、過労などで悩んでいる場合には他の病院や施設に移籍するということも一つの手段と言えるでしょう。